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逆子のお灸とその有効性。リスクも踏まえた上で鍼灸師が想うこと。

今年の交流戦は例年以上に良い勝負をしていますね。まだまだ試合は残っていますが、投打ともに実力が上回るパ・リーグに、セ・リーグの各球団がどれだけ食らいつけるかが見ものですね。

こんにちは!大阪市城東区鴫野にある段上はり灸整骨院、野球好き院長の段上 功(だんじょう いさお)です^^

今日の黒板はこんな感じでした。

「 逆子のお灸 」をやっていて思うんですが、鍼灸ってホントに効果あるんだな~っていうのをいつも改めて感じさせられます。

不眠や生理不順に対してお灸をしていても、治療中に何か大きな変化があるわけじゃないので、患者さんとしても「 ほんまにこんなんで効果あんの? 」なんて思っている方もおられると思うんです。笑

ですが逆子のお灸は、お灸をすえると必ず「 あっ、めっちゃ蹴ってます!! 」「 普段動きが弱いのにすごい動いてます!! 」と、その場で胎動が強く感じられるんです。

ボクたち鍼灸師が出来ること

逆子の話を進めていますが、逆子とは、一般的に赤ちゃんの位置異常のことを指します。

お母さんが分娩しやすい「 頭が下にくる状態 」ではなく、お尻や足・膝が下にきてしまう状態のことです。

妊娠中期までは30~50%が逆子であると言われていますが、大半は分娩時までに自然回転し、頭が下にきます。

どんな状態であれ、出産というものにはリスクが伴いますが、逆子の場合は、破水がしやすかったり、臍帯が巻き付いて酸素が行き届きにくくなったり、微弱陣痛になりやすかったりといったデメリットも存在します。

その対策として、産婦人科さんでは逆子体操をメインにおこないます。それでも治らなければ外回転術という矯正をおこないます。

どちらでもダメであった場合は、帝王切開という方法に至ることが多いです。

その前に、ボクたち鍼灸師には微力ながら出来ることがあります。

それが逆子のお灸です。

一般的にも有名なこの「 至陰(しいん) 」というツボを中心にお灸をすえていきます。

せんねん灸ではなく、こんな感じの手法でおこないます。

そんな逆子のお灸の有効性を評価した文献が過去に出ていたので、少し載せますね。

その評価方法は、妊娠33週目の初妊婦さん260人を対象に、お灸をするグループ130人、しないグループ130人として有効性を比較したというもの。

35週目の検査での矯正率は、お灸をしなかったグループが47.7%だったのに対し、お灸をしたグループは76.0%で、体動回数も1.37倍も多くなったそうです。

女優の釈由美子さんや歌手の植村花菜さんも、過去に逆子のお灸を受けて治ったとのことで、これからもう少し認知されていくのかなと思います。

逆子の治療に対して想うこと

なぜ逆子になってしまうのかということについては、正直まだあまり理由がわかっていません。

ですが、今までの診させていただいて思うのが、何より「 冷え 」が大きく影響をしているように感じます。

服装や靴、飲食や入浴など、普段から「 温める 」という意識が薄い方が多いです。

そしてその他に、初めてであるがゆえの不安や緊張などからくるストレス、2人目・3人目の出産ということでリラックスして過ごせないという部分も大きいようにボクは感じています。

だからこそ、しっかりからだを温めることと、気持ちを落ち着かせるということを主眼に置いて治療をしています。

なので今は、お灸だけじゃなく、少しハリもおこないます。

まぁただ、妊婦さんへの治療はどんな形であれリスクはゼロではないので、危ないことはしません。出来るだけソフトな刺激で優しくおこなうことを心掛けています。

先日も、数人の先生から「やったことがないので、逆子の治療の仕方を教えてほしい」と、電話で相談を受けましたが「 普段このひねるお灸をしていなくて、産科・婦人科系の症状を診たことがないならやらない方がいい。 」と伝えました。

影響はほとんどないとはいえ、お腹に赤ちゃんが居る中で治療をおこなうということは、ある意味、命を預かっているといっても過言ではないわけですから。

その気持ちはやはり持っていないといけないと思うんです。

だからこそ、出来ないことは出来ないと断るのも勇気。命を預ける立場にある妊婦さんにとっては、そっちの方がよっぽど素敵な選択だとボクは思います。

また、肩こりや頭痛なんかの治療と一緒で、逆子の治療も治療者と患者さんの信頼関係は非常に大切です。

深く話も聞かずに、生活スタイルもわからずに結果を出すというのは、難しい気がします。

ボクも過去に上手くいかなかった時は、治療以上にそこが欠けていたんじゃないかなって、今ではそう思います。

目的は元気な赤ちゃんを産むこと

色々と話してきましたが、帝王切開を回避することだけが本当に大切なことではありません。

安全に赤ちゃんを産むこと、そして元気に育てていくことが出産の目的です。

その安全な方法が帝王切開という場合もあるわけです。

今日ちょうどお越しいただいていた、長く助産師さんとして活躍されている方とお話をしていましたが、やはりそのようにおっしゃっていました。

そして、これから数十年元気に育てていくために、出産という大イベントでエネルギーを使い果たしたからだをしっかりと休めてあげましょう。

思っている以上にからだは疲弊しています。なのでゆっくりと休み栄養のあるものも出来るだけたくさん摂取したいですね。

産後の骨盤矯正もたしかに大切ですが、抜け毛や二人目不妊、更年期障害に繋がる不足したエネルギー( 東洋医学では「 腎 」と呼ぶ )を補うことも大切なので、そんなことも忘れないようにして下さいね^^

そんなことを詳しく書いたブログを貼り付けて、本日は終わりたいと思います。

本日は以上です!それではまた明日~♪

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段上 功

段上 功
段上 功
1985年大阪市城東区生まれ。2児のパパ。妊活・ホルモンバランスの乱れ・自律神経症状といった『体質改善』を得意とする鍼灸師。明治東洋医学院の講師を務める並川一利氏に弟子入りし、4年間ほぼ無給で鍼灸治療を学ぶ。過去にお付き合いしていた女性がうつ病になり、鍼灸とカウンセリングで社会復帰をサポートした経験から、毎日何かに向き合い頑張る方が「 周りの目を気にせず、ほんの少し息を抜ける場所 」を作るため、地元・城東区鴫野に鍼灸院をオープン。おひとりずつの1日6名様のみ。500人規模のフェス「 縁日BBQ 」を主催。「 だんじり祭鍼灸師 」としてSNSでの発信を積極的におこない、ブログは2016年から7年超毎日更新中!SNS・ブログでの発信、鍼灸施術についてのアドバイスや講演も。元モデルの長姉、着付け講師の次姉の影響か、オシャレカフェやスイーツに目がない女子力高めな面も。

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