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仕事への想い 日記

経験した事がない痛みに対して、治療家はどう接するのが正解なのか。

ソフトバンクの内川選手が2000本の偉業まであと2本と迫っています。セ・パ両リーグで首位打者を獲り、右打者の最高打率記録を保持するヒットマンだけに、そこを踏み台に3000本ぐらいまで突き進んでほしいですね。

こんにちは!大阪市城東区鴫野にある段上はり灸整骨院、野球好き院長の段上 功(だんじょう いさお)です^^

今日の黒板はこんな感じでした。

はい。今日までお仕事をし、明日から3日間お休みをいただきますが、ホントにたくさんの方にお越しいただいた週でした。

以前にも書きましたが、過去にGWのお休みを返上し全てオープンしたら、ほとんど誰も来なかったという出来事があったのでお越しいただけて良かったです。笑

経験したことがない痛みに対して、治療家はどう接するのが正解なのか

そんな中、珍しく昨日は中国人の方がお越し下さいました。

中国人といっても日本には30年近く住んでいて、日本語もある程度お話出来る方。

数日前に電話でお問い合わせがあり「 ジブンは日本人じゃない。上手く話せないけど、頭が腫れていて、目がヘンなんだ。目線を向けようとすると固まるような感じがする。 」と症状をお伝えいただきました。

それだけでなく、肩こりや頭痛、元気が出ないといった症状があるとのこと。「 そんな状況だけど良くなりますか? 」とのご質問。

肩こり・頭痛・元気がないといった症状だけを見れば十分改善が見込める範囲だと思いますが「 頭が腫れる 」ということと「 目線を向けようとすると固まる 」というものが正直よくわからなくて「 そこに関しては良くなるかならないか、治療できるか出来ないかは実際にお話を聞いて状態を見てみないと何とも言えません。 」とお答えしました。

そしたら治療せず「 相談にだけ行く 」とのことだったので、別日でご予約をお取りし、お話を伺う時間を取りました。

で、それが昨日でした。

たっぷりとお時間をお取りしていたので、いつから悩まれているのか、これまでの過程はどうだったのか、現在の状況はどういったものなのか、その方の思いの丈を言い尽くすぐらい話していただきました。

17〜18年前から症状があったこと、たくさん病院に行ったけどまともに相手をしてもらえなかったこと、一向に治らず周りから変な風に見られていること、鍼灸院や治療院に行ったけど良くならなかったこと、その上ウチでは見れないと見捨てられたこと、時間にして50分ぐらいずーーっとお話を聞いていました。もちろん気になることは随時質問を入れながら。

で、脳外科に行ってMRI検査を受けたけど異常がなかったことや、お話を聞く中でこの方の生活習慣での欠点、自分の持っている技術等を含めて「 今より確実に楽な状態をお届け出来る 」と確信し、実際にその旨を伝えました。

その上で、どういったことが原因で、どこがどう悪くて、なぜ今のお身体の状態になっているのかなどを事細かに、そして出来るだけちゃんと届くように噛み砕いてご説明しました。

そしたらそれまで強張っていた表情から一転、白い歯を見せて下さり、時間を取って話をじっくり最後まで聞いてくれたことが嬉しかったいうことと、自分がそうだろうなと思っていた原因や状態とボクの見解がほとんど同じだったことを仰って下さいました。

加えて「 今日って受けて帰れますか? 」と言って下さいました。あれだけ「 今日は相談だから 」と問診中もおっしゃっていたんですけどね。笑

でもそうプラスに捉えてもらえたのは治療家としては嬉しい出来事。

もしもそうやってお声を掛けて下さった時に「 いや、今日は一杯で連休明けからしか受けられません 」と言いたくなかったので、はじめから2時間近くの枠をお取りしていました。なので「 もちろんです 」と二つ返事をし、施術をさせていただきました。

その施術の最中に「 車で30分以上も掛かるのに、何でそもそもボクのところを選んで下さったんですか? 」と質問をすると「 色んな地区の色んな治療院を調べて比較したけど、あなたのところが一番ゆっくりと話を聞いてもらえそうな雰囲気があった 」と答えて下さいました。

そして「 1日に7~8人しか診ないというところもまごころがあるところなんだな 」と思ったと。

続けて「 日本はいいね。人が温かい。ときどき中国に帰るけど、( 相手をもてなそうとする )気持ちが全然ない。 」

「 だから( 鍼灸治療は )、中国では受けたことがない。はっきり言って中国人に打ってもらうのは怖い、信用できない。 」と話されていました。

中国の方を悪く言うわけじゃないですが、これに関しては、治療家として、そして日本人としてもすごく嬉しく感じました。なぜなら母国の人たちよりも異国の人である日本人の方が信用できるって言って下さっているんですから。

そして全身の施術を終えた後「 ものすごく楽になった。また必ず来ます! 」と顔をクシャクシャにして笑顔いっぱい帰って行かれました。

こういう瞬間にね、治療家って良い仕事だなって強く感じるんです。

もしかすると、バイトの面接の際に「 明日からよろしくお願いします!! 」と言って来ない人が居るような感じかもしれません。笑

まぁでも、最初に来られた時と帰られる時の表情は全然違いました。きっと何かを感じられて、何かが伝わったんじゃないかなと感じました。

そしてそんな出来事を振り返りながら深夜にSNSを眺めていると、鍼灸師さんが呟いたこんなツイートが流れてきました。

正直に言う、患者さんの立場になってとか苦痛を理解するとか言ってるのは綺麗ごとだと思う。

実際になってみないとその病気の辛さや痛みなんて分かりっこない。

経験したことないんだったら、相手に変に寄り添う姿勢を見せるより、全力で治療する姿勢を見せるべきだと思う。

このツイートを見て思うところはたくさん。特にその中国の方の事例と重ねて。

たしかに、患者さんの痛みを100%理解することはやっぱり不可能。ボクは五十肩にも逆子にもなったことがないので「 その辛さ、分かりますよ 」なんていうことは言えませんしね。

でも、何か違うなと。

まず「 全力で治療をする 」というのは元来当たり前なこと。大切なお身体を預かり、施術の対価としてお金をいただくわけですから。

これがベースであると過程した上で、経験したことがない症状でも、どういう想いを持っているのかとか、どういう痛みを抱えているのかとか、それによってどんなことに支障をきたしているのかといったことを事細かに聞いていけば、ホントにぼんやりとでも患者さんが抱えている気持ちの端っこぐらいは掴むことが可能なんじゃないかなと。

完璧にわかる、なんていうことはたしかにおこがましいですが、その気持ちを「 分かろうとする姿勢 」っていうのは大事なんじゃないかなと思います。

今回の中国の方の件でいえば「 頭が腫れている。目線を向けると固まる 」といったお悩みに対して「 いや、オレそんな症状なったことないんで気持ちわからないっす 」と答えるのか「 わからないですけど、わからないなりにその方の気持ちをわかろうとする治療家 」なのかでいったら、ボクはやっぱり後者の治療家さんの方が好きです。

もしも自分が大きな病気を抱えた時、カラダを預けるお医者さんは後者であってほしいなと感じます。

まぁ、さっきのツイートをされた先生の考えも一つの意見、ボクの考えも一つの意見で、どちらが合っているとか間違っているとかではありません。

ですが、痛みや悩みのせいでたくさん辛い想いをし、受療率たった5%といわれる鍼灸治療を受ける決断に至った方が抱えている悩みを打ち明けていただくだけでも、ほんの少し心が軽くなることもあると思うんですよね。何も「 治療 」だけがすべてじゃないんじゃないかなと。

こうやって自分がやってきていることを振り返った時に、まだまだ自分もそう出来ていない部分がたくさんあるなって感じたので、これからもう少し自分本位じゃない立場で施術に当たろうと強く感じました。

あ、今日のブログめっちゃ長かったですね。笑

3600文字超とかなり長くなっちゃいましたが、ツイートを見て感じたのは概ねそんなことでした。

ではGW後半も楽しく過ごして下さいね^^

本日は以上です!それではまた明日~♪

 

城東区・段上はり灸整骨院は、
血の巡りを改善して「 治すチカラ 」を高め、薬に頼らない健康的なカラダへと
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段上 功

段上 功
段上 功
1985年大阪市城東区生まれ。2児のパパ。妊活・ホルモンバランスの乱れ・自律神経症状といった『体質改善』を得意とする鍼灸師。明治東洋医学院の講師を務める並川一利氏に弟子入りし、4年間ほぼ無給で鍼灸治療を学ぶ。過去にお付き合いしていた女性がうつ病になり、鍼灸とカウンセリングで社会復帰をサポートした経験から、毎日何かに向き合い頑張る方が「 周りの目を気にせず、ほんの少し息を抜ける場所 」を作るため、地元・城東区鴫野に鍼灸院をオープン。おひとりずつの1日6名様のみ。500人規模のフェス「 縁日BBQ 」を主催。「 だんじり祭鍼灸師 」としてSNSでの発信を積極的におこない、ブログは2016年から7年超毎日更新中!SNS・ブログでの発信、鍼灸施術についてのアドバイスや講演も。元モデルの長姉、着付け講師の次姉の影響か、オシャレカフェやスイーツに目がない女子力高めな面も。

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